西陣だより

お薬の正しい飲み方

(この記事は2024年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬剤部  薬剤師  北村 有梨

新年あけましておめでとうございます。
お正月は生活リズムが崩れやすい時期でもあります。お薬も飲み忘れや、服用時間がずれることがあるかもしれません。そこで、お薬の正しい飲み方をもう一度確認しましょう。

お薬の効果を十分に得るためには、指示された量、回数、時間を守り、正しく服用することが大切です。

飲む時間について

食 前 食事の30分前 食 間 食後2時間くらい後
食直前 食事のすぐ前         ※食事の最中に服用することではありません。
食直後 食事のすぐ後 就寝前 寝る前30分以内
食 後 食事の30分以内 頓 服 症状のある時

 

お薬はコップ一杯の水かぬるま湯で飲むのが一般的です。水の量が少ないと、お薬が食道に張り付いて炎症などを起こすことがあります。また、水なしで飲むと薬を吸収しにくくなり、効き目が低下したり、遅くなることがあります。ただし、水分制限を指示されている場合は、医師の指示に従って飲んで下さい。

お薬を飲み忘れた場合に注意すること

 お薬を飲み忘れたことにすぐ気付いた場合は、気付いた時点で飲むようにしましょう。胃に負担がかかるようなお薬の場合は、何か口に入れてから服用するようにしましょう。次のお薬を飲む時間が近い時には、1回飲むのをやめるか、またはお薬を飲んで次に飲むお薬の時間を遅らせるようにします。

時 間 を
遅らせる
目      安
●1日3回飲むお薬 ・・・ 4時間以上あける
●1日2回飲むお薬 ・・・ 6時間以上あける
1日1回飲むお薬 ・・・ 8時間以上あける

 

 1回飲み忘れたからといって決して1度に2回分を飲まないで下さい。2回分を服用したからといって効果が期待できるわけではなく、副作用の症状が出る可能性が高くなり危険です。お薬の種類によって対処法が異なる場合もあるため、お薬の飲み方で分からないことがあれば、医師・薬剤師に相談するようにしましょう。

2024年01月01日