(この記事は2020年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)
皆様には令和になって初めての新年を健やかに迎えられたことと謹んでお慶び申し上げます。
最近健康寿命という言葉が聞かれるようになってきました。健康寿命とは介護を受けたりせず日常生活を送れる生存期間のことです。現在平均寿命は男性81歳、女性87歳ですが健康寿命は男性71歳、女性74歳程度と開きがあり問題となっています。75歳以上を対象として本年度からフレイル健診が開始されることになりました。要支援・要介護になった要因の1位は運動器の障害です。運動器をあつかう整形外科では日本整形外科学会がロコモティブシンドローム(運動器症候群、通称ロコモ)を国民に向けて啓発しています。ロコモティブシンドロームとは、骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来たしている状態のことです。先ずはスクワットや片足立ちなどを行い筋力やバランス能力を鍛えることが大切ですが末永く自立した生活を続けるためには手術が必要となることもあります。
当科は常勤の整形外科専門医が3名力を合わせて皆様の健康寿命が延びるように各人に合った治療方法を御提案させていただきますので何卒よろしくお願い申し上げます。