(この記事は2023年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)
薬剤部 薬剤師 植村 有加
病院や診療所などから処方された薬の飲み忘れや飲み間違い、服用時間が生活習慣にあっていない、薬の管理が出来ていないなどにより自宅に残薬があれば、かかりつけ薬剤師や医師に相談しましょう。
薬を飲み忘れた場合の対処法
▶薬の飲み忘れに気づいた時は「すぐに」飲みましょう。
飲んだ場合は、次に飲む薬の時間の間隔をあけるようにしますが、その対処方法はかかりつけ薬剤師に相談しましょう。
▶特殊な飲み方の薬を飲み忘れた場合
① 週1回、月1回の骨粗鬆症の薬…翌日の起床時に飲んでください。次回は、決められた日どおりに服用しましょう。
② 食前・食直前の薬…食事中に気づいたら、すぐに飲んでください。食後に気づいた場合は、その回の服用は避けましょう。
お薬を飲み忘れないための対策
● 家族に声かけをしてもらう
● 食事とともに、お薬を準備する習慣をつける
● 心不全手帳や抗がん剤の治療日記、カレンダーなどに、チェックを書き込んでいく
● ピルケースやお薬カレンダーを利用する
● 一包化(お薬を飲むタイミングごとにひとつにまとめる)してもらう
● 食事の回数など、ご自分のライフスタイルに合っていない時は、医師や薬剤師に相談する
残薬がある場合は、かかりつけ薬局で相談しましょう
かかりつけ薬局を活用して残薬を見直すことにより、処方日数及び服用回数の調整(再利用)や、飲み忘れ対策等が可能な場合もあります。主治医に「残薬がある」と伝えられなかった時は、かかりつけ薬局で相談してください。
残薬確認や相談には、持参した残薬だけではなく、かかりつけ薬局で記録しているあなたの薬の記録(薬歴)も使用するため、かかりつけ薬局で相談することをお勧めします。