西陣病院だより

日本列島 ”食” めぐり「島根県」

(この記事は2024年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 今井 文恵

全国各地の特色ある料理や名物をご紹介していきます

うずめ飯

 うずめ飯とは、島根県西部の石見地方(浜田市、益田市匹見町、津和野町など)の郷土料理で、白飯の下に細かく刻んだ野菜や鶏肉などの具材を埋めて、そこに出汁をかけ、わさびを添えた料理です。1939年に行われた宮内庁の全国郷土料理調査では、さよりめし(岐阜県)、深川めし(東京都)、忠七めし(埼玉県)、かやくめし(大阪府)と並んで日本五大名飯に選定されています。「うずめ飯」という名前の由来は、白飯で具材を「うずめている」ことから来ているといわれています。うずめる理由には諸説あり、質素倹約を強いられた江戸時代に贅沢しているのを悟られないため、具材が粗末で他人に見られるのが恥ずかしかったため、などが挙げられています。

(1人分)エネルギー 375kcal/たんぱく質12.7g/塩分1.0g

材料 (4人分) 作り方

●白飯・・・・・・・ 300g
●鶏もも肉・・・・・ 50g
●厚揚げ・・・・・・ 50g
●しいたけ・・・・・ 30g
●人参・・・・・・・ 30g
●ごぼう・・・・・・ 30g

●だし汁・・・・・・ 200g
●薄口しょうゆ・・・ 小さじ2
●みりん・・・・・・ 小さじ1
●片栗粉・・・・・・ 少々
●わさび・・・・・・ 適量

< 作り方 >

① 鶏肉は1㎝角、厚揚げは乱切り、しいたけは薄切り、人参とごぼうはささがきにする
② 鍋にだし汁を入れて全ての具材を煮る
③ 野菜に火が通ったら醤油・みりんで味付けし、水溶き片栗粉でとろみをつける
④ 茶碗に白飯、熱々の③、白飯の順番で盛り付ける
➄ 白飯の上に練りわさびを適量乗せたら出来上がり

 

2024年05月01日

ステロイドの塗り薬について

(この記事は2024年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬剤部  薬剤師  木村 梨乃

 病院や薬局で、普段の喫煙や飲酒の状況を確認された覚えはありませんか?それ自体が身体に影響を与えることに加えて、薬の効果に影響が出る場合があります。いくつか例をご紹介します。

< お酒と薬 >

 薬をお酒と一緒に服用することは避ける、または、十分な時間を空けて服用しましょう。薬と一緒にお酒を飲むと、薬の効果が強まったり副作用が出やすくなったりする可能性があります。また、特に慢性的に飲酒をしている方では、薬を代謝する体内の酵素の働きが強まることで、一部の薬の効果が弱まる可能性もあります。
一般的には以下のようなことが予想されます。

睡眠導入剤、抗不安薬、抗うつ薬 … 眠気、ふらつきが強くなる
糖尿病薬 … 低血糖状態になりやすい
抗凝固薬 … 出血しやすくなる
利尿薬 … 血圧が下がりやすく、めまいを起こす
解熱鎮痛薬(アスピリン含)… 胃が荒れやすくなる
解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン含)… 肝機能障害を起こす

※ お酒の取りすぎには気を付けましょう!


< タバコと薬 >

 タバコの煙に含まれる化学物質により、一部の薬を代謝する酵素の働きが強まり、薬の効果を弱めてしまう可能性があります。例としてアセトアミノフェン、テオフィリン、ラサギリン、オランザピン、チザニジン、エルロチニブなどが挙げられます。また、インスリン治療をしている方では、インスリンの効果が弱まり、必要量が多くなる可能性があります。その他、女性ホルモン剤を服用している方で喫煙されていると、血栓症のリスクが高まる報告があります。
 薬の服用面や、身体の健康面からも禁煙を始めてみてはいかがでしょうか。これらは一部の例ですので、詳しいことが気になる方は薬局や薬剤師に相談することをお勧めします。喫煙・飲酒状況、服用している薬によって、影響は様々です。薬を自己判断で調節することは避け、医療機関に普段の喫煙、飲酒のしっかりお伝えいただくようお願いします。

 

2024年05月01日

消化器内視鏡センターの特設ページを開設いたしました

(この記事は2024年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院 消化器内視鏡センターの特設ページを開設しました

西陣病院 消化器内視鏡センターの特設ページ(https://www.nishijinhp.com/Digestiveorganlp/)

この度、患者さんや地域の方々に、当院の消化器内視鏡センター内をより知って頂こうと、専用ページを開設いたしました。
是非ご覧ください。


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2024年05月01日

屋上に新たな リハビリ施設が 完成しました !

(この記事は2024年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

リハビリテーション科

 退院される患者さんが安心して生活に戻れるように、屋上に新たなリハビリ施設が完成しました!
リハビリ中や退院時の患者さんの不安を和らげるため、階段や坂道、砂利道など不整地歩行を行えるリハビリ設備を整えました。

 当院では昨年度、クラウドファンディングに挑戦し、西館の屋上 にリハビリ施設を新設しました。建設に伴い、多くの方々から心温まる応援メッセージ、支援を頂いたことで完成に漕ぎつけることができました。皆さんからの応援、支援に深く感謝申し上げます。
 当院のリハビリテーション科は22人のセラピストが在籍し、今後もリハビリニーズの増加に伴いセラピストの増員を見込んでいます。以前よりリハビリの備品として必要最低限の設備を整えてきました。しかし、スペース的な問題で階段昇降台などを置くことができず、人通りが多い階段を使って昇り降りの練習をしていました。階段は薄暗く「怖い」など不安の声を聴くことが多くありました。また屋外での歩行練習は西館の周りで行っている為、車の通りもあり恐怖と不安、危険と隣り合わせです。そのため「患者さんが安心・安全にリハビリを行える施設が何処かに作れないか」と考え、屋上にリハビリ施設を建設する運びとなりました。
 また屋上の出入り口の扉は重たく開け閉めがしにくくなっています。さらに扉の幅も狭い為、車いすでの出入りは一苦労です。別の出入り口は段差も高く、出入りは危険で使いづらい状況でした。そのため屋上リハビリ施設の建設と合わせて2つの出入り口の改修も行い、誰もが使いやすい施設づくりを目指しました。

 屋上のリハビリ施設は2つに分かれています。1つ目は高さや傾斜が違う3種類の階段がある施設です。そこでは自宅の階段や上がりかまちの高さに合わせた段差昇降練習をすることができます。2つ目は坂道や砂利道、石畳などの不整地歩行練習ができる施設です。そこは屋外歩行前の予行練習として使います。これらの施設では家庭訪問や退院前に実際の生活を想定した練習ができ、それにより退院後の生活への不安を減らせて、日常生活にスムーズに馴染んでいけると考えています。また現在のリハビリ施設では感じにくい移り行く四季などを屋上では感じられる為、気分転換やリフレッシュに繋がり入院生活のストレスを和らげることを期待しています。屋上の出入り口は重たかった扉を軽く幅広いものに変え、高い段差は踏み台を置くなど出入りがしやすい環境を整えました。
 地域の病院として、この地域に必要な設備を整え患者さんに良質な医療を提供したいと考えます。また、これからも地域の病院として皆さんと共に歩んでいきたいと思っています。よろしくお願い致します。

2024年05月01日