看護部 主任
糖尿病看護認定看護師
立山 一美
世界糖尿病人口が増加していることを踏まえ、11月14日が「世界糖尿病デー」に制定され、糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発活動を推進し、世界の有名な建築物がシンボルカラーであるブルーにライトアップされています。当院でも、今年より糖尿病のイベントを開催することになりました。糖尿病についての相談や血糖測定など、少しでも糖尿病のことについて知ってもらえる機会にしたいと内容を検討しています。ご参加をお待ちしています。
看護部 主任
糖尿病看護認定看護師
立山 一美
世界糖尿病人口が増加していることを踏まえ、11月14日が「世界糖尿病デー」に制定され、糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発活動を推進し、世界の有名な建築物がシンボルカラーであるブルーにライトアップされています。当院でも、今年より糖尿病のイベントを開催することになりました。糖尿病についての相談や血糖測定など、少しでも糖尿病のことについて知ってもらえる機会にしたいと内容を検討しています。ご参加をお待ちしています。
「ふれあい看護体験」担当 : 科長 三輪 徳子
「ふれあい健康相談」担当 : 主任 多氣 真弓
7月27日(土)に毎年恒例の、「ふれあい看護体験」と「ふれあい健康相談」を実施しました。
「ふれあい看護体験」には、今年は高校生3名が参加してくださいました。看護師の仕事に対して、「命を守る」という緊迫したイメージがあり、高校生のみなさんはとても緊張されていましたが、患者さんとの交流で徐々に笑顔もみられるようになりました。食事介助や保清などの生活を支える場面を見学し、患者さんとのコミュニケーションの大切さを学ぶことができたと話してくれました。
「ふれあい健康相談」では、外来受診で来られた方、またそのご家族が20名参加してくださいました。身体計測では、身長を計測する機会があまりなく、「以前より縮んだ」と言われる方が数名いらっしゃいました。皮膚・排泄ケア認定看護師は、角質水分量(皮膚のうるおい度)を測定して保湿剤の塗り方について、感染管理認定看護師は、今の季節に合わせて「食中毒」についてのお話をさせていただきました。猛暑の折、今年は経口補水液(OS-1)と熱中症対策のパンフレットを配布しました。皆様と触れ合える時間をいただき、いろいろなお話ができましたことに感謝しております。来年も多くの皆様の健康にお役に立てるような企画を考えて参ります。
薬剤部 薬剤師 河野 透子
水分によって容積を増大させて便の量を増やす作用があります。作用はあまり強くありませんが、自然に近い形での排便ができます。便秘型の過敏性腸症候群に対し使用されますが、腹部膨満感の悪化に注意が必要です。ポリカルボフィルカルシウム(ポリフル®錠)(※慢性便秘症の適応はなし)などがあります。
腸内で水分泌を引き起こし、便を柔らかくし、回数を増やす作用があります。塩類下剤、糖類下剤、浸潤性下剤の3種類があり、長期投与によって耐性を生じることがないのが特徴です。酸化マグネシウム(マグミット®錠)は安価であること、用量調節が容易であることから、昔から使用されている塩類下剤です。胃酸の分泌を抑える薬を服用している場合や、胃を切除している場合では効果が弱まる可能性があります。また、高齢者や腎機能が低下している場合には副作用として高マグネシウム血症を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。糖類下剤にはラクツロース(ラグノス®ゼリーなど)があり、腸内細菌に利用されることで、浸透圧を高め排便を促す作用があります。副作用として腹部膨満感が現れることがあります。ルビプロストン(アミティーザ®カプセル)は副作用が少なく、腎機能が低下した人にも比較的安全に使用できますが、空腹時では吐き気が現れやすいため、食後に服用するようにしましょう。
腸の蠕動運動を亢進することで排便を促進する作用があります。センノシド(センノサイド®錠)、ピコスルファート(ラキソベロン®液)などがあります。通常は内服後8~10時間ほどで作用が現れるため、寝る前に使用することが多い薬です。効果は強力ですが、長期連用により耐性が起こる可能性があるため注意が必要です。
リナクロチド(リンゼス®錠)、エロビキシバット(グーフィス®錠)、ポリエチレングリコール製剤(モビコール®配合内用剤)など、次々と新薬が作られています。
便秘薬は症状や目的によって使い分ける必要があるため、薬の選択については医師、薬剤師と相談して下さい。便秘の予防として、まずは食事や適度な運動など、生活習慣の見直しを行うことも大切です。
栄養科 管理栄養士 今井 文恵
鶏肉を里芋、ごぼう、人参、たけのこなどと一緒に煮込む料理。昔、福岡県北部は筑前国(ちくぜんのくに)と呼ばれていたことから別名「筑前煮」とも言われます。筑前煮と聞けば、京都に住む私たちにも想像がつきやすいですね。「がめ煮」の名前の由来は複数あり、博多の方言である「がめりこむ(寄せ集める)」が短くなり「がめ煮」と呼ぶようになったという説や、文禄の役に朝鮮に出兵した兵士たちが当時「どぶがめ(スッポン)」とその他の材料をごった煮にして作った「亀煮」から来たという説などがあるそうです。現在でも福岡県一帯で慶事には欠かせない郷土料理です。
●がめ煮 | 1人分: エネルギー262kcal たんぱく質19g 塩分2.2g |
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材料 (4人分) | 作り方 |
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鶏もも肉 1枚(300g) |
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DW を決める指標としては、臨床症状、血圧、心臓の大きさ、HANP、心臓超音波検査、下大静脈径などが使われます。
今回は、それぞれの意味を考えていきましょう。
体に余分な水分が貯まると、浮腫が下肢などに出てきます。さらに進むと、胸水がたまり、息苦しさが出てきます。胸部レントゲン検査で胸水が過剰状態であればDW を下げます。逆に、起立性低血圧(起きたりするとふらつきがみられる)で体内の水分が不足していれば、DW を上げます。
心機能が正常であれば、高血圧ではDW を下げ、低血圧ではDW を上げるのが基本です。心機能が低下している方や動脈硬化が強い方では他の指標を総合的に検討する必要があります。
当院で透析療法を受けられている患者さんは毎月レントゲン写真を撮影してCTR を測定しています。通常は、透析後のレントゲンで50%以下(女性は53%以下)が正常です。しかし、器質的異常が心臓にある場合は基準が変わります。一般に、CTR が大きくなっていく場合は水分の貯留を考え、DW を下げます。
HANP は主に心臓に貯蔵されており、水分過剰状態になると心臓が広げられ血中に分泌されます。数値が大きくなれば水分過剰と考えDW を下げます。しかし、不整脈などがあるときは変動が大きいためDW の指標になりにくいことがあります。
心臓の動き、心臓壁の肥大、心室・心房の内腔の大きさ、心臓弁の異常などを観察測定して、心臓自体に問題があるか否かを診ます。下大静脈径では水分過剰になっているかなど判断し過剰であればDW を下げます。
<最後に>
DW が適正か否かは、上述のような複雑な要素が絡み合っています。さらに、透析患者さん自身の自覚症状、日常生活動作(ADL)、生活の質(QOL)などもDW 決定の重要な要素になりますので、適宜DW の変更が必要になります。患者さん自身にあわせた治療方針をこれからも提案していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
透析センター 主任
糖尿病看護認定看護師
立山 一美
慢性腎臓病(CKD)の予防、治療においては、食事内容を含めた生活習慣の改善、適正化が重要であるといわれています。
生活習慣の見直しや治療の必要性は理解していても、今までの生活を変えることはたやすいことではありません。2019年4月より、腎臓病及び糖尿病の専門の資格を持った看護師6名で、CKD看護外来をはじめました。腎臓病の進行が抑えられるように、療養生活で気を付けることを具体的に説明し、自己管理がうまくできるように一緒に考え、お手伝いをさせて頂きます。
また慢性腎不全末期の方には、今後の一般的な治療の説明を行い、療法選択の支援をさせて頂きます。看護師のみならず、院内の様々な職種が、患者さんやご家族の不安や悩み事も含めて一緒に考え、取り組んでいきますので、いつでもご相談ください。
まずは食中毒の原因についてです。食中毒の大半をしめるのがウイルスまたは細菌によるものですが、魚介類や肉類などについている寄生虫やキノコ毒などに代表される自然毒などでも発症するため以上の4種類におおまかに分類されます。
これからの季節に多くなってくるのは細菌性食中毒となりますので少しお話させていただきます。
細菌性食中毒がなぜこれからの季節に増えてくるかというと、細菌が高温多湿な環境下で増殖しやすいことが原因と言われています。特に有名なものがO-157やサルモネラ、カンピロバクター、黄色ブドウ球菌といったものであります。これらの予防のために最も重要になってくることは食材の管理と調理環境にあると言われています。食中毒は飲食店で起こるものと考える方も多いと言われておりますが、実は自宅の調理でも起こりうるということをまず把握していただく必要があると思います。
最も重要なことは手指衛生です。手洗いをしっかりと行うことで手の細菌の食材への付着を防ぎます。続いて食材の管理ですが、少しの時間といってもやはりこれからは高温環境となりますので、冷蔵庫などの冷温環境で保存することが望ましいです。また生食するものでは新鮮であっても魚介類などは真水でしっかりと洗浄する、卵も生食をする際は原則新鮮なものとし洗浄する、などのこころがけが必要です。あとは調理の際に食材にしっかりと火を入れることや肉類や魚介類の調理などを行う際は調理器具をこまめに洗浄して他の食材に細菌を移さない努力することなどが日常で注意していただけることと思います。実際に食材各々に対する注意はできていても、包丁に付着した菌がサラダなどに付着して、そのサラダを生食することで食中毒を起こす事例が報告されており注意が必要です。
ウイルス性食中毒では有名なノロウイルスなどがありますが、こちらは冬季に流行するものです。これらは2枚貝などに存在していることが多く、牡蠣やハマグリなどに注意が必要です。寄生虫では鯖の生食でのアニサキスなどが有名で、自然毒ではキノコ毒やフグ毒などが有名でこれらには季節性はありません。これらの摂取には充分に気をつけて下さい。
以上食中毒についてお話させていただきました。上記で説明させて頂いたようなことに注意して生活して頂き発症を予防することが最も重要ですが、もし腹痛、嘔吐、下痢、発熱などの症状がある場合には水分摂取を励行して頂き、医療機関の受診をお勧めいたします。
薬剤部 薬剤師 東野 公亮
飲むタイミング | 食前(ごはんの30分前)もしくは、食間(ごはんを食べて2~3時間後)。 |
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※おなかの中が空っぽの状態の方が、漢方薬の効果が発揮されやすいため。 |
飲み方 | 水または白湯。 |
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症 状 | 処方される漢方薬 |
腹部膨満感、腹痛 など | 大建中湯 |
体力があり、汗が出ない風邪のひきはじめ など | 葛根湯 |
体力低下、夏バテ、全身倦怠感 など | 補中益気湯 |
こむら返り、筋肉痛 など | 芍薬甘草湯 |
味やにおいが気になる |
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漢方薬の独特な味やにおいも、治療の大事なひとつとされています。一般的には水または白湯で服用とされていますが、味やにおいが苦手な方は、オブラートに包む、甘いゼリーに混ぜることで、独特な味やにおいを消す方法や、お茶でも服用できます。 |
顆粒が苦手 |
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顆粒が苦手な方は、1包あたり100cc ~200ccのお湯に入れ顆粒を溶かして服用しましょう。 |
漢方薬にも副作用があります。すべての漢方薬にあてはまることではありませんが、漢方薬服用後、下記のような症状が出たら、注意が必要です。
漢方服用後に特に注意する症状 |
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空咳(痰のない咳)、発熱、労作時の息切れ、顔や手足のむくみ、脱力感、吐気・嘔吐 など |
漢方薬は歴史のある薬です。上記以外にも症状に合わせて 薬が選ばれますので、かかりつけ医やかかりつけ薬剤師と 相談し、漢方薬とうまく付き合いましょう。
栄養科 管理栄養士 竹島 綾香
いただきとは、油揚げの中にお米と野菜を詰め、だし汁で炊き上げる郷土料理です。昔は行事ごとがあるときに各家庭で作られ、近所に振る舞われたそうです。名前の由来は諸説ありますが、まだお米が貴重だった時代に、近所の方に「もらう」ではなく、「いただく」という感謝の気持ちからこの名称で呼ばれるようになったと言われています。見た目はいなり寿司と似ていますが、味付けや調理法は全く異なり、お出汁の優しい味わいがします。中に入れる具材や、味付け、調理法などは各家庭によって少しずつ異なります。好みの具材を使って作ってみてはいかがでしょうか。
●いただき | 1個分: エネルギー230kcal たんぱく質6g 塩分1.4g |
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材料 (4個分) | 作り方 |
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米 1合(150g) |
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外科 医長
小林 博喜
鼡径ヘルニアに対する手術は様々な方法があり、脱腸している部位の皮膚を切って外側からアプローチする方法(鼡径部切開法)と、腹腔鏡を使って脱腸している内側であるお腹の中からアプローチする方法の大きく二つに分かれます。腹腔鏡を使った方法は、傷が小さいため手術後の痛みが少なく、社会復帰や仕事復帰が早期に可能であるといった点や、両側の脱腸がある患者さんでも同じ傷で一度に両側の修復が可能であるといった点でメリットがあります。一方で腹腔鏡手術は全身麻酔が必須であるため、心臓や肺の病気を抱えている方など全身麻酔が危険な方は受けていただくことができないという制約があります。それに対して鼡径部切開法は、傷がやや大きいため(3‒5㎝程度)腹腔鏡手術に比べるとわずかに回復に時間を要しますが、腰椎麻酔や局所麻酔でも施行が可能であり、心臓や肺への影響を少なくすることが可能という長所があります。したがって大まかには、全身麻酔が問題なく可能な患者さんには腹腔鏡による方法を選択し、全身麻酔の危険があったりその他の理由で腹腔鏡手術が難しい患者さんには腰椎麻酔や局所麻酔下に鼡径部切開法による手術を選択することが多いです。
当院での近年の鼡径ヘルニア手術の件数、内訳の推移はグラフの通りで、約6割の患者さんに全身麻酔下での腹腔鏡手術を施行しており、残り4割の患者さんに対して鼡径部切開法による手術を施行しておりますが、その中でも局所麻酔で行う患者さんの割合が増えてきております。
局所麻酔下での手術は全身への影響が極めて少なく、様々な全身疾患をお持ちの患者さんでも安全に行うことができる方法であり、当院では2016年から積極的に局所麻酔下での手術を施行し、全身麻酔や腰椎麻酔での手術に近い内容での手術を行うことができるようになっております。
大事なことは個々の患者さん毎にご年齢、全身の状態、鼡径ヘルニアの状況に応じた最適な手術法を選択し、安全かつ確実な鼡径ヘルニア修復術を施行することにあり、そのために我々はたゆまぬ努力を続けております。
足の付け根が膨らんでいる気がしたら、ご高齢の方や、全身疾患をお持ちの患者さんでも安全に手術ができる可能性がありますのでまずは当院外科の外来にご相談ください。