西陣病院だより

西陣病院における 泌尿器科医の役割

(この記事は2021年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院 副院長
今田 直樹

 

 

 2020年は全世界が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に翻弄される年となりました。この事は、残念ながら現在も継続されています。西陣病院におきましても最良の対策をもってCOVID-19に挑んでおりますが、有効なワクチンの普及で、一日も早く収束することを願っております。

 

 さて、ご存知のように泌尿器科のスタートは皮膚泌尿器科でした。その後、尿に関連する臓器を扱う科として独立し、今や日本人男性の最多の癌(前立腺癌)を扱うまでになりました。2013年ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術、2016年ロボット支援下腎部分切除術が保険収載されてからは、前立腺癌、早期腎癌の開腹手術はそちらに移行しています。最新の放射線療法としての前立腺癌陽子線治療も京都府立医科大学で可能となり、保存的治療面では、ここ数年で注射剤、内服剤とも新薬が次々に承認され、多彩な組み合わせによる治療選択が可能となりました。当院では前立腺肥大症に対しては前立腺蒸散術の器機を一昨年に導入し、良好な成績を上げています。透析医療に関しては、より多くの尿毒素を抜くための方法として水道水から浄化して作製した水を患者さんの体内に入れつつ同時に透析もするオンライン血液透析濾過法を早期より取り入れ順次変更しております。日々進化する新しい技術の導入、習得、新しい知識の蓄積を兼ね備えることに努力を惜しむことはありません。
 西陣病院 腎臓・泌尿器科では、泌尿器悪性腫瘍に対する治療はもとより、前立腺肥大症、尿路結石(腎、尿管、膀胱)症、尿路感染症、慢性腎臓病、約400名を有する透析医療等々に主軸を置き今後とも最善の治療の提供をさせていただく所存でございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

2021年01月01日

新年のごあいさつ

(この記事は2021年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院 院長 葛西 恭一


 

新年あけましておめでとうございます。

皆様には、さわやかな新春をお迎えのことと心よりお喜び申し上げます。皆様のご協力・ご支援により無事に新しい年を迎えることができました。職員一同より皆様への感謝を申しあげますとともに、新しい年が皆様にとって素晴らしい年となりますよう祈念いたします。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、1年前の2020年1月に国内で初の感染者が確認されました。以来、2020年は日本・世界がこの未知のウイルスに翻弄され続けた年となりました。当初はこの未知のウイルスに対する感染対策や治療法等すべてが手探りの状態であり、皆様も我々医療者も不安な日々を過ごすこととなりました。特に当院はリスクが高いとされる多くの高齢の患者さんや透析患者さんを診療している医療施設であるため、院内でCOVID-19が発生しないように職員一丸となって感染対策に取り組んでまいりました。このため、外来診察や検査のために当院へ来院された患者さんには、検温や問診の徹底、手指消毒やマスクの着用などにご協力いただきました。また、入院患者さんに対しては面会禁止を継続せざるを得ない状況が現在も続いており、患者さん・ご家族ともに大変不安で不自由な思いを強いております。幸い、今のところ入院中の患者さんに COVID-19の発症はありません。これも当院の感染対策に対する皆様のご理解・ご協力によるものと深く感謝しております。今後は有効で安全なワクチンや治療薬が開発・実用化され、皆様が安心して生活できる状態に1日も早く戻ることができるよう願っております。
 本年も当院の基本方針である「地域に密着した良質な医療を提供する」という目標は変わりません。従来通り、一般診療と透析医療を中心に大病院に引けをとらない高いレベルの医療を提供するとともに、急性期病棟、地域包括ケア病棟、障害者病棟を有する当院の特徴を生かし、患者さん個々の療養状況に応じたきめ細かい医療を提供してまいります。また、医療社会福祉課や入退院支援室を中心とした福祉・入退院支援にもこれまで同様注力していく所存です。
 「withコロナ」とも呼ばれる新たな時代の幕開けとなるであろう2021年を迎えますが、当院はぶれることなく、地域の患者さんや開業医の先生方との繋がりを大事にすることで地域に愛される病院となるよう引き続き努力してまいりますのでよろしくお願いいたします。

2021年01月01日

西陣病院と同一法人の「にしがも透析クリニック」をご紹介させていただきます

(この記事は2020年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

 

 にしがも透析クリニックは、弘法さんとご縁のある神光院や五山送り火のひとつ「舟形」がある、北区西賀茂という静かな環境のもと、平成22年(2010年)4 月1日に開設しました。維持透析の治療を主な診療とした、高齢者透析にも対応可能な無床診療所です。

 現在、医師2名、看護師6名、臨床工学技士3名、事務員1名が在籍し、西陣病院や併設のにしがも舟山庵(特別養護老人ホーム)、在宅療養支援に携わる地域の先生方や看護師、ケアマネージャーの方たちと連携し「安定した維持透析と穏やかで自立した日常生活への支援」を目標に日々の診療を行っています。

 クリニックだからこそ実践できる「患者さんに寄り添う」を大切に、日々の体調管理やフットケア、ご家族へのケア、在宅や施設での看取りにも対応していますので、にしがも舟山庵に入居されている透析患者さんもたくさん通院されています。お近くにお住いの方、長期透析の方、ご高齢の方、また、通院に不安のある方には送迎タクシーの利用も可能ですので、施設見学や転院のご相談などお気軽にお問合せ下さい。

 

にしがも透析クリニック 院長 青木 正 職員一同
TEL:075-495-1131

 

2020年07月01日

看護部長就任のご挨拶

(この記事は2020年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院 看護部長 佐伯  昭子


 

 

この度、2020年4月1日付けで西陣病院看護部長に就任しました佐伯昭子です。

 私は平成2年に当院に入職し、平成16年に副部長に就任、透析センター科長、医療安全室長、ベッドコントローラーを兼務後本日にいたります。当院看護部は看護師と、看護補助者の約330名のスタッフがおります。病院の拡充とともにスタッフ数も増え、近年は、出産後も継続してくれる子育て世代が三分の一を占めるようになり各層が厚くなってきました。看護部の理念は「私たちはその人らしさを尊重した看護を提供し、自立を支援します」と掲げています。今年の看護部の目標はその人らしさに注目し、気づきを大事にしたいと考えています。超高齢化・多様化社会の中、患者さん・御家族の悩みは疾病のことだけにとどまりません。声にだされることだけを捉えるのでなく、観察力、洞察力、コミュニケーション力をフルに発揮して憶測にならない看護ケアを行いたいと思います。また、「レジリエンス」(状況に合わせて柔軟に対応できる力と心)を兼ね備えたスタッフ教育を目指し、「倫理的ジレンマ」にある、治療・看護ケア時におこる葛藤に目をそむけず、多くの人達とカンファレンスを重ね、柔軟な思考でケアを行える組織づくりをしたいと思います。
 そして国は、国民の健康寿命を延ばす取り組みを推進しています。皆様の健康を支えるために、糖尿病、腎不全、皮膚・排泄ケア分野のスペシャリストナースによる看護師外来を充実させ、開業医の先生方と共に地域の方々の健康増進に貢献できるよう努力してまいりたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2020年07月01日

TQM活動発表会報告

(この記事は2020年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

本館3階 TQMメンバー

 

 2月23日(日)に西陣病院 第 9 回TQM活動報告会がありました。TQMとはTotal Quality Managementの頭文字を取ったもので、全体で医療サービスの質を継続的に向上させる取り組みのことです。
 2019 年政府の地震調査会は南海トラフ巨大地震が今後 30年以内に起こる確率を 80 %まで引き上げました。入院中の患者さんにとって生活の場である病院で地震が起こった時に私たちはどのように行動すればよいのか不安に感じました。そこで安全に患者さんや面会者の方々が避難できるように取り組みを開始しました。
 院内の防災マニュアルの見直しと実践訓練やマイ備蓄という考え方も普及しました。マイ備蓄とは、災害時において人命救助のリミットは72 時間といわれており、その間救助活動を優先させるため物資の支援は遅くなってしまうので、各自で備蓄しましょうという考え方です。備蓄や防災に対しての勉強会や地震シミュレーション訓練を通して災害を身近に感じることができ防災意識が高まりました。
 新型コロナウィルスが少しずつ拡大しかけていた時期ではありましたが、参加者はマスク着用や手洗い等安全に配慮し、有意義な活動報告を聞くことができました。 例年とは違う緊張感のもと行った報告会でしたが、みごと優勝を収めることができ、喜びのあまりに涙を流すスタッフもいました。結果に満足することなく災害シミュレーション訓練を繰り返し実践し、患者さんやそのご家族、しいてはスタッフが全員安心して避難に臨めるよう精進をしていきたいと思います。


2020年05月01日

院長就任のご挨拶

(この記事は2020年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院 院長 葛西 恭一


 

 

この度、2020年4月1日付けで西陣病院院長に就任しました葛西恭一です。

 私は平成元年(1989年)に医師となり、京都府立医科大学第一内科に入局し、京都府下のいくつかの関連病院を経て平成13年(2001年)4月に当院へ赴任いたしました。当時医局員は全科で20人程度、全職員は約300人と小さな所帯でしたが、前院長である伊谷賢次名誉院長はじめ職員の努力の結果、現在では医局員は40名を超え、職員数は約500人となりました。
 当院の特徴として、一般診療とともに透析医療に力を注いでいる点が挙げられます。当院の透析センターは医師、看護師、臨床工学技士はじめ様々な職種が協力し、日々の診療はもちろん学術面においても高いレベルで活動しており、京都でも有数の透析専門施設となりました。 
 一般診療においては、診療科間の垣根が低いという特徴を生かし、一人の患者さんを各診療科がほぼシームレスに対応、治療にあたることができる雰囲気が形成されております。このため、様々な疾患を合併する透析患者さんや、複数の疾患を抱える高齢の患者さんに対しても、大規模病院に引けをとらない「良質な医療」を提供できていると自負しております。
 当院のもう一つの特徴として、医療ソーシャルワーカーを中心とした福祉部門の充実が挙げられます。高いレベルの医療が求められる一方で、我々医療人は不安を抱えている患者さん・ご家族の気持ちに寄り添う姿勢も必要であると考えています。当院は社会福祉法人としての責務を果たすべく、全職員が「愛の精神」で患者さんの立場に立った医療を目指しております。当院はまだまだ発展途上にありますが、地域の患者さんや開業医の先生方のニーズに応えるべく、「愛の精神」で「良質な医療」を提供していくことを目標とし、皆様に愛され、信頼される病院となるよう引き続き努力していきますのでよろしくお願いいたします。

2020年05月01日

世界糖尿病デーのイベントを開催しました

(この記事は2020年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

看護部 主任
糖尿病看護認定看護師
立山 一美

 

11月14日が世界糖尿病デーに制定され、糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発活動が世界各地で開催されています。当院でも今年度からの試みとして、11月14日に糖尿病のイベントを開催しました。事前に通院中の患者さんに、今の思いやこれからの願いなどを書いたメッセージを頂き、会場に掲示しました。当日は医師による糖尿病についての相談、看護師による血糖・血圧測定、薬剤師によるおくすり相談、管理栄養士によるフードモデルを使った栄養相談、臨床検査技師による頸動脈エコー、臨床工学技士による InBody での体組織チェックのブースを設けました。また理学療法士は、握力測定と座ってできる体操教室を行いました。盛りだくさんの企画に、20名の参加の方々と一緒に糖尿病を学び、スタッフ共々笑顔が溢れる糖尿病デーとなりました。参加していただいた皆様、ありがとうございました。今後も様々な催しを考えていますので、今回参加できなかった方や興味を持って頂いた方も、ご参加をお待ちしています。


2020年03月01日

新年おめでとうございます

(この記事は2020年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

看護部長
中島 美代子

平成から令和へと年号が変わり、令和で最初の新しい年を迎えることができました。

西陣病院看護部は、地域の皆様のニーズに応えることを大切にし、ケアミックス病院として、急性期の看護、回復期の看護、慢性期の看護、また看取りの看護の質を上げることに努めてまいりました。新しい年には当院の特徴でもある透析センターに透析認定看護師が誕生する予定です。透析治療の専門領域の研修を終えた認定看護師を中心に、さらに透析看護を充実してまいります。

また、今後、さらに高くなる高齢化にも対応できるよう高齢者の看護の充実にも努めております。今年春から、認知症看護認定看護師の資格修得のため看護師を研修に出す予定にしております。そして、患者さんお一人お一人が、ご自分の人生を自分らしく生きられるように、看護師だけではなく、病院職員が一丸となってチームでサポートしていきたいと考えております。

西陣病院看護部は、伊谷院長の方針である「地域に愛される病院づくり」に参画し、これからも、地域の方々が、住み慣れた地域で暮らすことを支えてまいります。

2020年01月01日

新春のごあいさつ

(この記事は2020年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

整形外科 部長
牧之段 淳

皆様には令和になって初めての新年を健やかに迎えられたことと謹んでお慶び申し上げます。

最近健康寿命という言葉が聞かれるようになってきました。健康寿命とは介護を受けたりせず日常生活を送れる生存期間のことです。現在平均寿命は男性81歳、女性87歳ですが健康寿命は男性71歳、女性74歳程度と開きがあり問題となっています。75歳以上を対象として本年度からフレイル健診が開始されることになりました。要支援・要介護になった要因の1位は運動器の障害です。運動器をあつかう整形外科では日本整形外科学会がロコモティブシンドローム(運動器症候群、通称ロコモ)を国民に向けて啓発しています。ロコモティブシンドロームとは、骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来たしている状態のことです。先ずはスクワットや片足立ちなどを行い筋力やバランス能力を鍛えることが大切ですが末永く自立した生活を続けるためには手術が必要となることもあります。

当科は常勤の整形外科専門医が3名力を合わせて皆様の健康寿命が延びるように各人に合った治療方法を御提案させていただきますので何卒よろしくお願い申し上げます。

2020年01月01日

『出会い』を大切に 再び

(この記事は2020年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

副院長
柳田 國雄

新年あけましておめでとうございます。皆様にはお健やかに令和最初の新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。

前回この欄で新年のご挨拶をさせていただいてから3年が経ちました。その間医療の現場はますます厳しく複雑となり、超高齢化に伴う様々な問題が取り上げられ、人工知能(AI)の医療への導入が取り沙汰され、仕事の効率化や働き方改革が進められています。この時代の波に押し流されず、様々な工夫をして“地域に密着した総合的な医療と専門性を生かした医療”の両輪を堅持していきたいと思っています。さらには、医療の安全性の確保や働きがいのある健全な職場への工夫と努力も続けてまいります。

最近読んだ本に『人の幸せってのはどれだけ周りの人を笑顔に出来たかだと思う』という言葉がありました。この3年間に様々な出会いがありたくさんの笑顔に出会うことができましたが、残念ながら悲しく辛いこともありました。本年も新たな出会いがたくさん待っていると思います。患者さん本人やそのご家族はもちろん、地域の医療者の方々、さらには病院スタッフとのひとつひとつの出会いを大切に、そしてその方々を笑顔にできる医療を本年も心がけたいと思います。本年も何卒よろしくお願いいたします。

2020年01月01日