西陣病院だより

新しいMRI装置が稼働し始めました

(この記事は2020年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

放射線科:主任
宇野 正人

 5月14日より、新しいMRI装置が稼働し始めました。新装置には、これまでなかった3つの特長があります。

 1つ目は、人工知能(AI)を用いて画像上のノイズを取り除く高画質化技術です。一般的に、MRIは、高画質を求めると検査時間が延長し、短時間を求めると画質が劣化するという大原則があります。しかし、このAI技術を用いることで、以前よりも短時間で高画質な画像が得られ、患者さんに負担をかけることなく画像診断の質を向上できます。

 2つ目は、トンネル内に映像を投影し開放的な空間を提供するバーチャル映像技術です。従来のMRIは狭く暗いトンネルの中で寝る必要がありましたが、この映像技術によって、トンネル内を景色の映像で包み込み閉塞感を軽減できるようになりました。実際に検査を受けた患者さんからは「広く感じた、テレビCMでも見た」等コメントも多数寄せられています。

 3つ目は、造影剤を用いない非侵襲的な血管検査です。一般的に、血管検査の多くは造影剤を必要としますが、副作用の問題があるため腎臓が悪い患者さんでは造影剤を使用できません。新装置の非造影血管検査では、腎機能に左右されずに検査が行え、当院の血管検査に新しい選択肢が増えました。

 今後、放射線科では、新装置をフル活用し、MRI検査の質と快適性をこれまで以上に追求していきたいと考えています。

2020年07月01日

MRI装置更新による検査停止のお知らせ

(この記事は2020年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

画像診断センター

この度、当院ではMRI装置の更新を予定しております。
つきましては、令和2年3月28日(土)~5月13日(水)まで の間、入替工事を行う事になりました。

 この期間中は、MRI検査が出来ない状況になります。患者様や付き添いのご家族、ご依頼される医療関係者の皆様には、大変ご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご理解、ご協力の程よろしくお願い致します。又、導入予定のMRI装置は以前の装置に比べ、画質の向上、検査時間の短縮、検査音の軽減などあらゆる面で優れており、患者様には今まで以上にストレスなく安心して検査を受けて頂ける最新の装置となっております。
 尚、工事期間中は、本館地下一階画像診断センター付近が、作業に伴う騒音や振動の起こる可能性もあり、何かとご不便をお掛けする事になりますがご了承下さい。

2020年03月01日

最新の骨密度装置を導入しました

(この記事は2018年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

画像診断センター長
放射線科 部長 山川 稔隆

新たに導入した骨密度測定装置(米国・HOLOGIC社製Horizon)は、マルチスライスCTに採用されるセラミックディテクターと高周波X線管球を採用し、体厚のある患者さんの画像もより鮮明に撮影できるようになっています。また計測時間も大幅に短縮され、患者さんの負担も低減されます。骨密度計測で得られたデータから、骨の微細構造を解析し骨質評価を行う腰椎海綿骨スコア(trabecular bone score:TBS)というアプリケーションソフトを、京都府下では初めて導入し、より信頼性の高いデータをご提供できると考えております。このTBSは、骨強度の決定要因の一つである骨微細構造の簡便な評価法として期待され、骨粗鬆症性椎体骨折のリスク評価において有用性が示唆されています。

西陣病院、骨密度測定装置
2018年02月27日