NEWEST / < NEXT   BACK >

慢性期治療病棟 西館4階・5階病棟の紹介

(この記事は2010年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


西館5階病棟 科長 三輪徳子


西館4階・5階病棟は慢性期治療病棟です。慢性期治療病棟とは、急性期の治療を終え、維持期・慢性期の治療をする方と、退院の準備をする方々の病棟です。患者さまの病気は、5つの急性期病棟から移ってこられるので多岐に渡り、内科・外科・泌尿器科・整形外科など様々です。現在102歳の患者さまを筆頭に、ご高齢で複数の病気を持つ方が多く入院されており、よりチーム医療が求められる病棟です。患者さまには、入院後にお部屋の移動をお願いすることがありますが、患者さまの安全を守るためと、地域の方やかかりつけの患者さまの急な入院の受け入れを円滑に行うために必要と考えますのでご協力をお願いいたします。


西館4階・5階病棟ではこのような看護をしています

慢性期治療病棟は、パーキンソン病などの難病や透析治療中の方、病気の治療後や手術後などが原因で肢体不自由1級2級程度(身体障害者福祉法)の日常生活自立度の方々、重度の意識障害などで医療・看護・介護が必要となる患者さまが8割以上いらっしゃいます。他には脳梗塞後のリハビリテーションを受ける患者さまや悪性新生物いわゆる癌で入院中の患者さまもいらっしゃいます。

私たちは、病棟を治療の場だけでなく、患者さまの毎日の生活の場として考え、日々の生活を満足して、快適に過ごしていただくことを大切に看護を行っています。患者さまとご家族が抱える悩みを、医師や理学療法士、社会福祉士、薬剤師、栄養士とともに考え、患者さまやご家族の方に今後の方向性や目標を相談しながら解決できるよう関わっております。この際に気をつけているのは、ご家族のお考えと、医療者の方針がずれないことです。患者さまのご希望ができる限りかなえられるよう、また、時機を逸することのないように、私たちは、患者さま・ご家族との相談と意思の確認の場を設けております。例えば、誤嚥があって、口から食事が摂れない患者さまの場合どのような栄養補給法を選択するでしょうか。患者さまの中には、誤嚥をする可能性を承知の上で経口摂取法を選ばれる方もいらっしゃいます。また、長い間中心静脈から点滴で栄養を取られている方もいらっしゃいます。あるいは、胃瘻を作り経管栄養を選択し、自宅に退院された方もいらっしゃいます。このように、患者さまが受ける治療は患者さまが意思決定することができます。患者さまやご家族の方の意思決定を支えるため、情報を提供することや、わかりやすく説明することや、患者さまの思いを代弁するのも私たちの大切な仕事です。

そして患者さまが、日々の時間を誰と一緒にどんな風に過ごしたいか、入院の時にお渡しする「入院に関する事前申し出書」を通してお聞きしています。治療に対する患者さまのお考えやご希望、お悩みや困っていることなどをお聞かせ下さい。患者さまやご家族の方が納得できる方法を私たちは支援したいと考えています。


| Copyright 2010,04,28, Wednesday 04:33pm administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

NEWEST / PAGE TOP / < NEXT   BACK >

RECENT COMMENTS

RECENT TRACKBACK


LINK

PROFILE

OTHER

POWERED BY

BLOGNPLUS(ぶろぐん+)