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七草

(この記事は2012年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 小笹 清香


 七草の風習は中国伝来のもので、平安時代中期頃に始まったといわれています。 中国では7日がひとつの節目とされており、1日7日は人を占う日「人日(じんじつ)の節句」といい、七種の菜を暖かい吸い物にして食し、邪気を避ける習慣がありました。日本でも一年の無病息災を祈ると同時に、新年の祝膳で弱った胃を休め、栄養バランスを整えるために七草粥を食べるようになりました。

春の七草にはそれぞれ意味が込められています。
●せり:競り勝つ ●なずな:撫でて汚れを取り除く
●ごぎょう:仏の体 ●はこべら:繁栄がはびこる
●ほとけのざ:仏の安座 ●すずな(かぶ):神を呼ぶ鈴
●すずしろ(大根):汚れのない清白
おすすめレシピ 七草粥
●七草粥
エネルギー 120kcal
タンパク質 2g
材料 (4人分)   
作り方
(1) 米はといで鍋に入れ、分量の水に1時間ほどつけておく。
(2) 蓋をして中火で炊き始め、沸騰したら弱火で吹きこぼれないようにコトコトと約40分炊く。(吹きこぼれそうになったら蓋を開けると沸騰がおさまる。
(3) 七草を洗って細かく刻んでおく。(アクの強いものはサッと茹でてから細かく刻んで水気を絞って使うと良い。)
(4) お粥が炊き上がったら(2)の七草と塩を加え、蓋をして蒸らして出来上がり。
 米1カップ
 七草200g
 水7カップ
 塩少々

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冬至

(この記事は2011年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


栄養科 管理栄養士 今井 文恵


 昔の人々にとって冬は、植物が枯れ、動物は冬眠してしまうため、食料が手に入りにくくなったり、日照時間が短いため生命の源である太陽の恵みを享受できにくくなったりすることから、生活の不安を感じる季節だったそうです。そこで、無病息災を願って、野菜の少ない季節に栄養を補給するためのかぼちゃを食べたり、その香りに邪をはらう霊力があると信じられている柚子のお風呂に入るなどして夜を越していたようです。

ゆず風呂
おすすめレシピ 小豆かぼちゃ
●小豆かぼちゃ
材料 (4人分)   
作り方
(1) かぼちゃのワタをなるべく残すように種を取り除き、3~4㎝に切る。
(2) かぼちゃの皮を下にして鍋に並べる。
(3) だし汁を注ぎいれ、調味料を加えて火にかける。
(4) アルミホイルで落し蓋をして、初めは強火、後は中火で煮る。
(5) 汁がなくなったら火を止める。
(6) 小豆缶を別の鍋に開けて2~3倍の水を加え、火にかけて薄めておく。
(7) 煮えたかぼちゃに(6)の小豆を流し入れ、一煮立ちさせてできあがり。
 小豆の缶詰1缶
 かぼちゃ1/2個
 だし汁350㏄
 みりん大さじ2
 砂糖大さじ1
 塩小さじ1/3
 醤油小さじ1

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十五夜

(この記事は2011年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


栄養科 管理栄養士 北奥 直美


 中国では、唐の時代から旧暦8月15日を「中秋節」と称して、月見の宴を開いていました。これが平安時代に日本へ伝わり、秋の澄んだ空に昇る満月が、一年で最も明るく美しく見えるといわれ、旧暦の8月15日にお月見する習慣ができました。
 その後、日本では収穫の感謝祭とも結び合ってススキを飾ったり、団子をお供えするようになっていきました。

十五夜
 中秋の名月は実は絶対に満月ではないってこと、ご存知でしたか?
 旧暦では月の満ち欠けを見て日付を決めており、十五夜が満月ではない可能性があるそうです。というより、むしろ満月ではないことが多いとか。今年の旧暦と満月は同じで9 月12 日です。素敵な満月が見られるといいですね!
おすすめレシピ みたらし団子
●みたらし団子 エネルギー(4本分)236kcal
材料 (4本分)   
作り方
(1) ボウルに白玉粉・上新粉・砂糖を混ぜ合わせ、豆腐を加えてよく練り、耳たぶ位の柔らかさになったら親指大位の大きさに丸める。
(2) 団子はたっぷりの熱湯に入れ、浮いてきたらザルに上げ水気を切る。
(3) 鍋にタレの材料を入れ、混ぜながら中火にかけ、トロミがついたら火を止める。
(4) 竹串に団子を刺し、強火にかけて熱した網に乗せ、焦げ目をつける。
(5) 団子にタレをからめる。
●団子
 白玉粉60g
 上新粉40g
 砂糖大さじ1
 絹ごし豆腐100g
●タレ
 三温糖大さじ8
 醤油大さじ2
 水100ml
 片栗粉大さじ1

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祇園祭

(この記事は2011年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 河本 久美子


祇園祭は、葵祭、時代祭とともに“京都三大祭”と呼ばれています。869(貞観11)年に疫病が流行したとき、疫病退散の祈願をしたのが起源で、7月1日の「吉符入」にはじまり、31日の境内摂社「疫神社夏越祭」で幕を閉じるまで、1ヶ月にわたって各種の神事・行事がくり広げられます。祇園祭
 祇園祭りは、はも祭りと言われるくらいこの時期の京都に鱧は欠かせない食材です。鱧は生命力が強く、夏でも生きたまま京都に持ち込むことができ、また梅雨明けから脂が乗りちょうど祇園祭にあわせるように旬の時期を迎えます。
おすすめレシピ はもの天ぷら
●はもの天ぷら エネルギー(1ヶ分)約200kcal/たんぱく質10.3g/塩分2.0g
材料 (2人分)   
作り方
(1) 大葉に種を取ってたたいた梅干し(またはねり梅を塗り、はもをのせて巻き、つまようじを刺す。
(2) みりんを沸騰させ、Aの残りの調味料を加え沸騰しすぎないように火にかけて、天つゆを作っておく。
(3) 天ぷら粉を水で溶いて混ぜたものに(1)をくぐらせ、油で揚げる。
(4) つまようじを抜いて盛り付ける。
 
はも80g
大葉2枚
梅干し一ヶ(またはねり梅)
天ぷら粉適量
揚げ油適量
大根おろし適量
A
濃口しょうゆ
薄口しょうゆ
みりん
だし汁
小さじ1
小さじ1
小さじ1
60cc

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端午の節句

(この記事は2011年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 須恵 裕子


5月5日は中国に始まる五節句の1つ「端午の節句」。別名「菖蒲の節句」「あやめの節句」とも呼ばれるこの日には、鯉のぼりを立て、甲冑や刀、武者人形を飾り、邪気を払うため菖蒲湯に浸かったり、柏餅や粽を食べたりします。菖蒲が尚武(武道を重んずること)と同じ読みであることから、男の子の節句になったそうです。端午の節句
 柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないことから、柏餅には子孫繁栄の願いが込められていると言われます。なお、九州や西日本の一部では、「山帰来」(サンキライ)というやや小ぶりな葉が使われることもあります。
 粽には「難を避ける」という縁起の意味があり、これは中国の故事からきています。
おすすめレシピ 柏もち
●柏もち エネルギー(1ヶ分)約110kcal
材料 (8ヶ分)
作り方
(1) 柏の葉は水洗いします。あんは8コに分けて丸めます。
(2) ボウルに上新粉を入れ、熱湯を加えます。箸で混ぜ、手で触れられるくらいになれば、良くこねます。濡れ布巾を敷いた蒸器で15分蒸します。
(3) 白玉粉と砂糖を合わせ、水を少しずつ加えて、粒が残らないように練ります。
(4) (2)が蒸しあがったら、布巾ごと水に取り、荒熱を取ります。生地をつきながら良くこね、(3)を加えて更に良くこね、8等分にします。
(5) 手水をつけながら、生地を手に取り楕円にし、手前を薄く、向こう側を厚くなるように広げ、餡玉を乗せて包みます。合わせ目はしっかり閉じます。
(6) 蒸器に並べ、更に強火で10分蒸します。荒熱をとり、柏の葉で包みます。
 
上新粉120g
熱湯90g
白玉粉50g
砂糖20g
大さじ3~4
好みのあん150g
柏の葉8枚

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