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PSA検査について

(この記事は2007年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです。清水医師は転勤のため、現在西陣病院で外来診療はしておりません。ご了承ください)

泌尿器科 清水 輝記


 PSAとは、Prostate SPeCific antigen(前立腺特異抗原)の略で、前立腺に特異的なたんばく質の-種です。正常の場合でもPSAは血液中に存在しますが、前立腺がんになると大量のPSAが血液中に流れだします。この性質を利用して、PSAは前立腺がんを発見する指標として用いられます。検査は簡単な血液検査でできます。一般に、他のがんでは血液検査のみでは発見することが難しいといわれていますが、前立腺がんの場合は高い精度で発見することが可能です。正常値は4.0ng/ml以下で、PSA値が高ければ高いほど、前立腺がんの確率が高くなり、PSA値が50~100ng/mlであればがんの確率はほぼ100%となります。通常、PSA値が10ng/mL以上の場合は、生検による確定診断が行われます。また4~10ng/mLの場合でも泌尿器専門医を受診し、直腸診などの二次検診を行うことが推奨されています。

 以上より、PSA検査は精度の高さと簡便さから、大変優れたスクリーニング検査であるといえます。前立腺がんは、早期に発見、治療すれば完治も期待できるため、前立腺がんのリスクが高まる50歳以上の男性は定期的に検診を受け、早期発見を心がけることが大切です。また、ご家族に前立腺がんの方がいる場合は、前立腺がんになりやすいといわれていますので、40歳を過ぎたら検診を受けるようにしましょう。

 PSA検査を希望される場合は、かかりつけの病院の泌尿器科で「前立腺がんが心配です」と言ってください。

 前立腺がんの早期発見に有用なPSA検査について、まわりの方にもぜひ伝えてください。-人でも多くの方がPSA検査を受診され、早期発見により前立腺がんを克服できれば、前立腺がんによる死亡者数を減らすことが可能です。

 皆さんも50歳を過ぎればPSA模査を年に1度は受けましょう!!



| Copyright 2007,11,01, Thursday 11:00am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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