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メタボ(メタボリックシンドローム)と対策(まとめ版)

(この記事は2009年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院栄養科 科長 木村美枝子

-メタボはなぜ怖い?-

 最近の高脂肪食、運動不足などの生活習慣のもとで内臓脂肪の蓄積が引き起こされ、それがインスリン抵抗性の原因となりその結果、高血圧、糖尿病、脂質異常症など心血管病のリスク因子が複数重なりあって動脈硬化疾患(心筋梗塞・脳卒中など)の危険ハイリスクになると言われています。


-18年度国民栄養調査結果から- 食習慣の改善を!

(1)メタボリックシンドローム及び予備軍
 ・40~74歳でみると、男性の2人に1人、女性の5人に1人
(2)肥満者(BMI≧25)の割合20歳以上
 ・男性30~60歳代の3割が肥満
 ・女性60歳代の3割が肥満
(3)脂肪エネルギー比率が30%以上(20歳以上)
 ・男性 約2割  女性 約3割

-内臓脂肪を減らす5つのポイント-

(1)日本の食文化を見直す(日本人の体質に合っている)
 ・主食に魚類、豆類、野菜を積極的に取り入れる
 ・太らない食事→脂肪のとり方に工夫を
(2)食事量の目安を知る
 ・主食に一汁三菜(主菜、副菜、汁物そろえて)
(3)食べる順序で満腹感を
 ・野菜など食物繊維の多いものを食べる
 ・よくかんで食べる
(4)食事のリズム
 ・朝昼夕食は規則正しく食べるというリズムを作ることで、レプチンが分泌され食欲が調整されます。~夜間に食べると太りやすい~
 ・食事はゆっくり摂る
(5)野菜やくだものでアディボネクチンを刺激
               ▼
 ・メタボを抑えるホルモン=動脈硬化防御機能をもつ
 (但し、くだものの摂りすぎに注意)

かんたんレシピで野菜を摂ろう!!(各2人分材料)

ブロッコリーのかき油炒め (エネルギー143kcal 食物せんい4g)
ブロッコリー…1/2株(100g) しめじ…1パック(100g)
にんにく…1/2株 かき油…大さじ1

(1)ブロッコリーは小房に分けて熱湯で固めにゆでる。
(2)しめじは石づきをとり、ほぐしておく。にんにくはみじん切りにしておく。
(3)中華なべにごま油大さじ1を入れ、にんにくを炒めた後、しめじを入れて炒める。
(4)ブロッコリーを加えて手早く混ぜ、塩・こしょうを入れ、かき油をまわしかけて炒め混ぜ合わせる。
豚汁うどん (エネルギー384kcal 食物せんい5g)
うどんは冷凍うどんでもOKです。(冷凍うどんは解凍せずにそのまま入れて)
野菜たっぷりの豚汁にうどんを加えて、体があたたまる一品です!!
豚バラ薄切り肉…80g ごぼう…50g だいこん…80g 人参…20g
長ネギ…30g うどん…2玉 味噌…40g しょうゆ…小さじ2
酒…大さじ2 だし汁…4カップ 粉山椒…少々

(1)ごぼうは細い乱切り、大根・人参はいちょう切りにし、固めにゆでる。
(2)豚肉は細切りにして炒めておく。だし汁に肉、ゆでた野菜を入れ調味料を加えて調える。
(3)野菜たっぷりの豚汁にうどんを加え、再度煮立て仕上にネギを入れる。



前回の記事です
    「メタボリックシンドローム」と生活習慣の改善-第1回[2008年1月]
    「メタボリックシンドローム」と生活習慣の改善-第2回[2008年3月]
    「メタボリックシンドローム」と生活習慣の改善-第3回[2008年5月]
    「メタボリックシンドローム」と生活習慣の改善-第4回[2008年7月]
    「メタボリックシンドローム」と生活習慣の改善-第5回[2008年9月]
    「メタボリックシンドローム」と生活習慣の改善-第6回[2008年9月]

過去の関連記事です
    メタボリックシンドロームについて[2006年9月]

| Copyright 2009,03,02, Monday 01:44pm administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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