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(この記事は2010年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)
栄養科 科長 管理栄養士 木村美枝子
腸管でのカルシウムの吸収をよくするために必要な栄養素です。
ビタミンDは一種のホルモンと考えられます |
私たちが食べ物からとったり、人の皮膚に紫外線の働きで作られたビタミンDは、そのままでは体の中で働くことはできません。
肝臓と腎臓の二か所で少しずつ変えられて活性型ビタミンDと呼ばれるものになります。
よって、ビタミンDの活性型はカルシウムの調節に重要なはたらきをしています。
ビタミンDはカルシウムがむだなく吸収されることで、骨にカルシウムが沈着しやすくなります。
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欠乏症: | 骨がもろくなる。骨軟化症、くる病。 |
過剰症: | 最終的には一種のホルモンとして機能しているため、過剰になると害がでやすい |
| 注意 | サプリメントを大量に摂取した場合に起こりやすい。 |
ビタミンD 1日の目安量
成人 5.5~5.7μg
献立例
マグロと青ネギの煮込み鍋 2人分
(エネルギー:160kcal, ビタミンD:4μg, カルシウム:110mg)
マグロ…65g 塩…小さじ1/3 酒…小さじ1
豆腐…1/4丁 長ネギ…1/3本 しめじ…30g 干ししいたけ…1/2枚 せり…20g
ゆず…少々 だし…2カップ しょうゆ…小さじ2
塩…小さじ1/3 みりん…小さじ1 酒…大さじ1
- マグロは半分ずつ切ってから、塩、酒をふる。
- 豆腐、各々の野菜は小口に切っておく。
- だしにマグロ、豆腐、野菜などを入れ調味し、せりを最後に加える。
- あつあつの汁を注ぎ、好みでゆずの皮をあしらう。
きくらげのカニ玉 2人分
(エネルギー:175kcal, ビタミンD:8.7μg, カルシウム:56mg)
卵…70g カニ水煮缶詰…20g きくらげ(乾)…2g
グリンピース…10g 塩…0.2g こしょう…少々
ごま油…大さじ1/2 しょうゆ…小さじ1 酢…小さじ1/2 片栗粉…小さじ1 だし汁…50cc
- ボウルに卵、ゆできくらげ、カニ身、塩・こしょうを入れ混ぜる。
- 温めたフライパンにごま油を入れ、具入れの溶き卵をいれてかに玉を作る。
- だし汁に調味し、水溶き片栗粉を入れ、かに玉の上にかける。
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(この記事は2010年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)
栄養科 管理栄養士 小笹清香
ビタミンAは・・・
レチノールやカロテンなどの栄養素の総称で、
- 皮膚・粘膜・目を丈夫にする
- 抗酸化パワーで、老化・がんから身を守る
- 免疫力を向上させる
などの効果があります
特にこんな人にオススメ! |
- 目が疲れやすい
- 夜盲症
- 皮膚・粘膜が弱い
- 乾燥肌
- 動脈硬化が気になる
- 風邪を引きやすい
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ビタミンA 1日の摂取量基準 (成人の目安量)
男性 750μgRE 女性 650μg (RE=レチノール当量)
ビタミンAを多く含む食品は…
- 鶏レバー(50g) 7000μgRE
- アンコウ肝(1切50g) 4150μgRE
- うなぎ(蒲焼1串100g) 1500μgRE
- 人参(50g) 380μgRE
- 西洋かぼちゃ(100g) 330μgRE
食べ方のヒント
ビタミンAは油脂分と一緒に摂ることで吸収率がアップします。
特に、緑黄色野菜など植物性食品のビタミンAは吸収されにくいため、
油炒めにしたり肉類と一緒に調理したり、生で食べる場合はドレッシングをかけるとよいでしょう。
献立例
鶏レバーと水菜の炒め物 2人分
(1人当たり エネルギー:160kcal, ビタミンA:7150μgRE)
鶏レバー…100g 水菜…100g 人参…25g
きくらげ…2g 土生姜…5g 油…適量
A
酒…小さじ1 濃口醤油…小さじ1
生姜汁…小さじ1/2 卵白…1/4ヶ分 片栗粉…適量
B
濃口醤油…大さじ1/2 オイスターソース…大さじ1 酒…大さじ1/2
砂糖…小さじ1 鶏がらスープ…25cc 片栗粉…大さじ1/2
- レバーは脂身と血を抜き、ひと口大に切り、下味Aの調味料に付け込み、その後油通しする。
- 水菜は5cm 幅にして、人参は短冊切りにして、きくらげは水にもどしてひと口大に切る。
- フライパンに油を熱し、細切りの土生姜を炒め、人参と①のレバー、きくらげ、水菜の軸、水菜の葉の順に炒め、合わせ調味料Bを加えて仕上げる。
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(この記事は2009年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)
栄養科 管理栄養士 栗田文恵
ビタミンEは・・・
- 体をサビつかせる原因になる活性酸素から体を守る
- 血液中の悪玉コレステロールの発生を減少させる
- 冷え性や肩こりなど血行不良による症状を改善する
などの効果があります
このような方は体内のサビつきにご用心 |
- 喫煙の習慣がある
- お酒をよく飲む
- ストレスを受ける機会が多い
- 血圧が高め
- 血糖が高め
- コレステロールが高め
- 40歳以上
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ビタミンE 1日の摂取量基準 (18歳以上の目安量)
男性 7.0mg 女性 6.5mg
ビタミンEを多く含む食品
アーモンド・ナッツ類や、さんま・さばなどの青魚、かぼちゃやほうれん草など
献立例
かぼちゃのアーモンドサラダ 2人分
(1人当たり エネルギー:254kcal, ビタミンE:7.5mg)
かぼちゃ(薄いくし形切り)…200g ほうれん草(ゆでる)…80g
ツナ缶…1/2缶 スライスアーモンド(からいりする)…5g
A サラダ油…小さじ1 砂糖…小さじ1/2 塩…小さじ1/6
B マヨネーズ…小さじ2 塩…小さじ1/6 こしょう…少量
- かぼちゃはラップに包んで電子レンジ(600W)で3分加熱し、Aをからめる。
ほうれん草は1.5㎝長さに切る。
ツナ缶は油をきる。 - 1とB、アーモンドを混ぜる。
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09:12am
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(この記事は2009年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)
栄養科 管理栄養士 河本久美子
ビタミンB2は・・・
- 脂質がエネルギーに変わるのをサポート
- 余分な脂肪がつきにくくするため、肥満を抑える働きがあります
- 皮膚や粘膜の健康を保ち、口内炎やニキビの予防や改善する効果もあります
肥満度を知ることが第1歩 |
BMI:肥満度の判定に用いられる指数です。
体重kg÷(身長m×身長m)の式で計算し、22の指数が理想です。
判定 | 18.5未満 | 18.5~24.9 | 25以上 | やせ | 標準 | 肥満 | |
ビタミンB2 1日の推定平均必要量 (50歳以上)
男性 0.9~1.2mg 女性 0.8~1.0mg
多く含まれる食品は・・・
- うなぎ蒲焼1串(100g) 0.74mg
- 豚ヒレ肉100g 0.27mg
- 納豆1パック(50g) 0.28mg
- 卵1個(50g) 0.22mg
- モロヘイヤ70g 0.29mg
献立例
うなぎの酢の物 2人分 (1人当たり エネルギー:191kcal, ビタミンB2:0.4mg)
うなぎの蒲焼…50g きゅうり…1本 白ごま…大さじ1/2 みょうが…1個
〈合わせ酢〉
酢…大さじ2 だし汁…大さじ2 砂糖・薄口醤油…各大さじ1/2 しょうが汁…少々
- うなぎは酒を振ってさっと焼き直し、1cm幅に切る
- きゅうりは薄切りにして塩もみし、しんなりしたらさっと洗って水気を絞る
- みょうがは斜めの細切りにする
- (1)と(2)を合わせ酢で和え、みょうがを散らし、ごまを振る
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(この記事は2009年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)
栄養科 管理栄養士 須惠裕子
ビタミンB1は
- 糖質がエネルギーに変わるのをサポート
- 不足すると、糖質の代謝が低下し乳酸などの疲労物質が体内に溜まり、疲れやすくなります
- 過剰摂取しても、水溶性のビタミンなので尿などと一緒に体外に排出され、過剰摂取による毒性は知られていません
ビタミンB1 1日の必要量
男性 0.8~1.1mg 女性 0.7~0.9mg
多く含まれる食品は
- 豚ヒレ肉100g 1.22mg
- うなぎ蒲焼1串(100g) 0.75mg
- 大豆(ゆで)100g 0.22mg
- 玄米ごはん茶碗1杯(150g) 0.24mg
食べ方のヒント
- にんにくやネギ、玉ねぎ、にらなどの臭気成分であるアリシンと一緒に摂取すると効果的です
- 貝やエビ、カニ、山菜などにはB1を破壊する酵素が含まれていますが、熱に弱く加熱して食べれば影響は少なくなります
献立例
梅じそ豚ヒレカツ 2人分(1人当たり エネルギー:225Kcal, ビタミンB1:0.77mg)
豚ヒレ肉…120g 塩・こしょう…各少量 梅干(種を除く)…2個
青じそ…4枚 溶き卵・小麦粉・パン粉…各適量 揚げ油
- 豚肉は4等分に切り、厚みの中央に切り込みを深く入れ、塩・こしょうをふる。
- 梅干はたたき刻み、しそに等分にのせる。
- 肉の切り込みに(2)をはさんで爪楊枝で止め、卵・小麦粉・パン粉の順に衣をつける。
- 揚げ油を180度に熱し、(3)を入れて約5分こんがり揚げ、出来上がったら爪楊枝を抜く。
参考 (100gあたり)
| エネルギー(kcal) | ビタミンB1(㎎) |
豚ヒレ肉 | 112 | 1.22 |
豚ロース | 291 | 0.77 |
豚ばら肉 | 434 | 0.45 |
| Copyright 2009,07,01, Wednesday
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