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透析療法35年 よりよい新センターヘの期待

(この記事は2007年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院 青木 正

明けましておめでとうございます。

 皆様にはさわやかに新しい年をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。昨年はひとかたならぬご厚情とご支援を賜り誠にありがとうございます。どうか本年もよろしくお願いいたします。さて、当院の透析療法は昭和47年(1972年)7月31日に開始され、平成11年4月には当初の「透析室」から「透析センター」へ改組、35年の年月を重ね、今日に至っています。

 主な業務は血液透析などの血液浄化療法の実施で、スタッフは泌尿器科医5名、看護師・准看護師、臨床工学技士、看護アシスタント、医療アシスタントで、日頃から内科、外科などの診療各科の専門医、栄養科、薬剤科、医療社会福祉課などの各部、各科(課)の協力を得て、チーム医療を大切に「よりよい透析」をめざし努力しています。

 平成18年11月1日現在、導入期を含めた慢性透析患者さんの総数は354名で、糖尿病性腎症、長期透析、高齢の方々への対応が大きな課題となっています。しかし腎不全にかかる医療費は1兆円を超えているとのこと、平成18年4月に改定された診療報酬の内容は透析関連にも厳しく、慢性維持透析患者外来医学管理料や夜間加算及び休日加算の引き下げなどがあり「よりよい透析」を継続するための創意工夫が必要となります。病院は現在、新生・西陣病院へ向けて本館の増改築を進めていますが、新透析センターはよりよい治療環境を求め、本館2階すべてを透析専用とし、分散して手狭になった3フロアー88台を、生理検査室や食堂を併設した「ゆとりあるベッド間隔によるワンフロアー115台」に一新、新本館3階は総室の6人部屋を4人部屋へ、ADL低下症例用の病棟透析を4台から8台へ増床、持続緩徐式血液濾過や個室透析にも対応できる、腎不全を中心にした病棟として活用、センターと病棟を一体化し、導入透析や維持透析をはじめ多彩な病状に応じた各種血液浄化療法の可能な「500名の受け入れ体制」を予定、平成18年9月18日には新センター43台を仮オープンさせました。

 亥年の初め、透析療法35年の節目にあたり、もう一度初心に戻り、病院の基本理念として掲げている人間としての尊厳を重んじた愛の精神で、最良かつ最適の「よりよい透析」を実施、皆様のご期待にお応えできればと思います。

 皆様のご多幸をお祈りいたします。

| Copyright 2007,01,01, Monday 10:10am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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