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おくすり手帳はお持ちですか?

(この記事は2015年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


日置 透子 薬剤部 薬剤師  日置 透子


 病院や薬局へ行くと、「今飲んでいる薬はありますか?」「副作用やアレルギーはありますか?」と尋ねられると思います。たくさんの薬を飲んでいたり、複数の病院で薬を処方されていると、なかなか覚えることができない方もおられると思います。

 そんな時でも大丈夫。おくすり手帳を持っていれば、薬の情報を正確に伝えることができます。

 外出先で急に具合が悪くなった時、災害にあった時にも、いつも飲んでいる薬が分かれば、医療機関でも同じ薬をもらうことができます。

 あなたの大切な健康情報なので、いつでも持ち歩いてください。おくすり手帳は病院や薬局でもらうことができます。わからないことがあれば、薬剤師へお尋ねください。

おくすり手帳


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薬の分類あれこれ

(この記事は2015年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


森本 卓志 薬剤部 主任  森本 卓志


 最近、「毒薬を紛失した」とか「向精神薬が盗難にあった」など薬に関係した事件や事故がニュースでみられます。
 では、この「毒薬」とか「向精神薬」とはなんでしょう。今回は薬の分類について紹介します。


薬は下記のようにいろいろな基準で分類されています。

● 「毒薬」「劇薬」「普通薬」 
 「毒薬」が一番毒性が強く、次が「劇薬」、「普通薬」の順になります。毒薬は、少量で、強い効き目が現れ、服用量に注意を払わないと、中毒や死亡することがあるので、病院でしか使用できません。また、病院では鍵のかかる場所で厳重に管理しています。
 普通薬は、比較的安全性の高い薬で、ドラッグストアなどでも売っています。
 とはいっても、『普通薬だから安全!』というわけでもありません。そこは薬ですので、やはり間違った使い方をすれば『毒』になることもあります。薬をのむ以上はしっかり服用のタイミングや服用量を守らなければいけませんね。

● 「麻薬」「覚せい剤」「向精神薬」 
 「麻薬」は「麻薬及び向精神薬取締法」、「覚せい剤」は「覚せい剤取締法」、大麻は「大麻取締法」によって薬の成分や取り扱い等が規制されています。間違った使い方をすると、習慣性や依存性が増し、連用による快感と中止による禁断症状を持つ薬です。モルヒネ・コカイン・コデイン・ヘロイン・大麻などがこれにあたります。
 モルヒネ等はがんによる強い痛みに対して汎用されますが、正しく使用すれば先に述べたような依存性等の有害な作用は出ることなく使用することができます。
 また、「向精神薬」は麻薬と同様に中枢神経系に作用して精神機能に影響を及ぼす薬物のうち、依存性があり、かつ乱用された場合に有害作用が麻薬、覚せい剤より低いものをいい、ある種の睡眠薬・精神安定剤・鎮痛剤が該当します。

● 「医療用医薬品」「一般用医薬品」 
 「医療用医薬品」は医療機関で医師の処方によって受け取れる薬で、「一般用医薬品」は薬局・薬店等で購入する事が出来る薬です。最近では、「スイッチOTC」と呼ばれ、医療用医薬品の成分を一般用医薬品に転用した製剤も販売されています。
 いずれも、医師や薬剤師の指導のもとに用法・用量をきちっと守って服用することが大事です。

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「うがい」のおはなし

(この記事は2015年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)



 薬剤部 主任 福本 郁子


  風邪やインフルエンザが流行する時期となりました。風邪の予防や病院にかかって処方されて、うがい薬を使用されている方も多いのではないでしょうか。今回は、「うがい」についてお話します。


 うがい薬には、①口腔内を消毒するもの、②口内炎など粘膜の炎症を抑えたり、傷ついた粘膜を修復するもの、と大きく2種類に分けられます。
 感染予防や治療には殺菌消毒剤、のどの痛みや口内炎などの炎症には抗炎症剤を使用します。



 うがいの方法
●のどに炎症がある時や口腔内を消毒する場合(下図参照)

(大正製薬HPより引用)

●抜歯後の消毒や口腔内に炎症がある場合
 まず、口の中の食べかすなどを洗い流す。その後、うがい液を口に含み、頬を左右前後にふくらませてうがいする。


 うがい薬を使わなくても、「水道水でのうがい」も風邪の予防効果が実証されています。外出から帰宅した時、飲食後、のどの不快感のある時など、通常のうがいには水道水で構いません。
 のどや口の中に炎症がある時・風邪の流行期にはうがい薬、それ以外の時は水道水でのうがい、と使い分けると良いでしょう。

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インフルエンザ 予防接種の時期が やってきました

(この記事は2014年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)



薬剤部 主任 牛嶋 麻紀


予防接種は、毎年しなければならないの?
 インフルエンザウィルスの遺伝子は変化しやすいため、ワクチンを接種していても十分な予防はできません。毎年、予防接種を受けることでインフルエンザ感染を予防したり、かかった場合でも症状を軽減することができます。

インフルエンザワクチンはどの程度効果があるの?
 インフルエンザワクチンの接種により、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限にすることが期待されています。
 しかし、あくまでもワクチン接種は予防対策であるため、手洗い人混みをさけるなどして対処しなければなりません。

インフルエンザ予防接種を推奨する人は どのような人?
●65歳以上の方
●60~64歳で、心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される方
●60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方
 これらに当てはまる方は、インフルエンザにかかると重症化しやすく、またインフルエンザワクチンの接種による効果が認められているため、定期の予防接種の対象となっています。
 予防接種を希望する場合は、かかりつけ医師と相談のうえ、接種してください。

予防接種を受ける時期はいつ?
 インフルエンザの予防接種は毎年10月中旬頃から開始します。抗体(ワクチンの効果があらわれる)ができるまでには3~4週間かかります。インフルエンザが流行する1月までに抗体をつけておくとすれば、12月中旬頃までに予防接種を受けることをお勧めいたします。

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薬の種類 -配合錠について-

(この記事は2014年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)



薬剤部 薬剤師 宇野 葵


 皆さんは、○○配合錠という名前の薬を耳にしたことがありますか?見た目は一般的な錠剤と変わりませんが、配合錠はその名前の通り、2つ以上の成分をまとめて1つの錠剤に配合している錠剤です。同じような効果の成分が配合されている錠剤や異なる効果の成分が配合されている錠剤があります。

 例えば2種類の降圧薬を配合し、より効果を高めたもの(エックスフォージ配合錠やミカムロ配合錠)や、降圧効果と利尿効果を併せ持った薬(コディオ配合錠やミコンビ配合錠)などがあります。降圧薬の他に、糖尿病の薬や整腸剤などその種類や効果は多岐にわたっています。



 今回紹介したものは錠剤についてですが、他に吸入薬や点眼薬、散剤にも配合剤があります。一度、お薬手帳や薬のしおりなど見返してみてはいかがでしょうか。服用している薬の中に配合錠が含まれているかもしれません。


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